フィリピン国 バゴ川灌漑システム改修・維持管理強化事業
 ネグロス島ネフロス・オクシデンタル州は、70年代には同国有数のサトウキビの生産・輸出地域であったが、80年代初頭の砂糖の国際価格の暴落により大打撃を受けた。また、コメも同地域の主要産品であるが、地域内の需要も満たしていない状態である。
 同地域には、地域を流れるバゴ川を水源とする灌漑システムが1959年に整備されている。受益面積が約13,300ha(水田:12,800ha、サトウキビ:500ha)に及ぶこのシステムは、老朽化及び無ライニング水路区間が多いため灌漑効率が悪く、末端まで灌漑用水が届かない状況にある。
 当灌漑システムでは、農民から水利費を徴収することとしており、そのために土地所有者、耕作者、耕地面積等が記載された土地台帳および地籍図も整備されている。しかし、更新作業が伴わないために最新の情報が得られず、また、頻繁に更新作業を行わないため、更新作業を行うときには膨大な作業が必要となっている。
 これらの状況から、日本国政府はフィリピン国政府に対してエンジニアリング・サービス借款の供与を決定した。これにより、バゴ川灌漑システムを改修・改良するとともに水利組合を強化し、同州の農産物の増産、農家の増収を図ることを目的とした事業が実施されている。